あなたなら自白しますか?(囚人のジレンマ)

皆さんは、数学は好きですか?


最近では数学嫌いの子供が増えていると言われていますが、反対に、ゲームが好きという子供は多いかと思います。


そこで今回ご紹介したいのが、「ゲーム理論」です。


ゲーム理論は、ある条件下で私たち(プレイヤー)が選択する行動とその結果をゲーム的にとらえ、それらを数学的に追及する学問です。


ゲーム理論は、さながらクイズやRPGゲームのような要素があるので、子供が論理的思考や数学的思考に興味を持つきっかけになることが期待できます。


本稿では、ゲーム理論の具体例として、代表的な「囚人のジレンマ」という問題をご紹介したいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。


1940年代に数学者と経済学者によって誕生したゲーム理論は、多くの学術分野に衝撃を与え、たくさんのバリエーションが開発されてきました。


ゲーム理論は、参加する全てのプレイヤーが「自分が勝つ=自分が最大の利益をとる」ことを求めて行動する中で、自分が最大の利益が出るパターンを探る理論です。


しかし、お互いの行動が、お互いの利益に影響する架空の状況で、各プレイヤーが自分の利益だけを考えて行動すると、結果的に自分が損をしてしまうことがあったりするのが、このゲーム理論の面白いところです。












数多くのゲーム理論の中でも、代表的なのが「囚人のジレンマ」です。(もし初めて聞いたという方は、ぜひ一緒に考えてみてください!)


問題

  • 一緒に罪を犯したあなたと友人の2人が囚人として別々に収監されていますが、黙秘を続けています。

  • 検事は、自白を引き出すために彼らに次のように司法取引をもちかけました。

  • 「お前たちは今のままだと懲役10年だ。」

  • 「だが、もし罪を自白したら、お前はすぐに釈放してあげよう。ただし、それは相手が黙秘し続けて、自分だけ自白した場合に限る。相手は30年の懲役刑になる。」

  • 「2人とも自白したら、どちらも懲役10年だ。」

  • 「このまま2人とも黙秘し続けるなら、懲役1年だ。」


2人の囚人には同じ提案をされていますが、お互い別々に収監されているために相談することはできません。


そんな中で、彼らはどうするでしょうか?


答え

ここでは話を分かりやすくするために、条件と2人の行動を整理してみましょう。

(あなたをAとし、相手をBとします。)

まずあなたの頭をよぎるのは、自白して釈放されることでしょう。


しかし相手が黙秘していれば釈放されますが、もし相手も同じ事を考えて自白すれば、お互い10年の刑期が待っています。


では反対に、あなたが黙秘した場合はどうでしょうか?


相手も自白しなければ1年の刑期で済みますが、相手だけ自白してしまうと刑期30年という恐ろしい結果になってしまいますので、あなたも相手も黙秘を避けるという合理的な選択をするでしょう。


ということで、2人とも合理的な判断として自白を選んで刑期10年というのが妥当な選択になるので、2人とも得をする刑期1年には辿り着けず、結局は自白をさせることに成功した検事に一番得になるのです。













いかがだったでしょうか?


ちょっとクイズやゲームみたいで面白いですよね。


今回の「囚人のジレンマ」は、個人の利益のみを優先する限り、必ずしも全体の利益になる選択には結びつかないことが示されていました。


しかし、仮に「お互いの黙秘を信じることができる」という信頼関係・協力関係が構築できていれば、このジレンマが解消される可能性がある訳です。


現代社会においては、例えば企業の値下げ競争や、地球温暖化対策のような国家間でもこのようなジレンマに陥っている問題が多数あります。


これからの未来を担う子供たちには、このゲーム理論を通じて、数学的・論理的に思考する力、そして、人と人とのつながりを大切に、最適な答えを導く力を身につけていってほしいと願っています。


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